小説
玖清様から頂き光濃小説!
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彼女、濃姫こと帰蝶が私の城に来たのはつい先程のこと。

何でも信長公の命をわざわざ言いに来たようだ。


「上総介様からの命は以上よ。」


次の戦のことをサラリと言って帰蝶は背を向けた。
私は帰ろうとする帰蝶を引き止めようと言葉を探す。

一歩


一歩


また一歩


帰蝶は帰る方向へと向かう。

ふと、窓の隙間から空を見る。

そして、出た言葉は…


「帰蝶、もしお時間があるならば縁側でお茶でも飲みませんか?」


帰蝶は優しく微笑み


「そうさせてもらうわ。」


と言った。






そして、冒頭部分に至るわけだ。


私たちはボーっと空を見上げる。


何を話すでもなく、ただ…空を見上げた。


「戦乱の世とはまるで思えませんね。」


「ええ、ほんと…。」


そう言ってお茶をすする。

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