桜ななさんより相互記念アルラン!title [キラキラ]
桜色の浴衣に着替えて、今夜は貴方と二人きり。
かわいいって言ってくれるかな？
その優しい笑顔をもっと見たい、近づきたい。
「アルトくんっ！！」
私は待ち合わせの鳥居のところに立っていた
アルトくんめがけて走ろうとする。
でも、慣れない草履で走りにくい。
「ランカ、危ないっ！！」
案の定転びそうになった私を
アルトくんが支えてくれた。
ドキドキ
私より背が高くて視界に長い蒼い髪が見えた。
「ご、ごめんね！」
「気をつけろよ？」
そう言って頭を撫でてくれる。
「お前はいつもそそっかしいな」
そう言って見せる笑顔が優しくて
大好き
そう思ってまたドキドキしたんだ。
「アルトくんは浴衣着なかったんだね」
かわいいって言ってほしくて
「ああ。面倒だからな」
私を見てほしいよ。
期待した言葉が出てこないだろうと諦めたとき
「その浴衣、いいな」
低くて優しい声が
そう言った。
私は嬉しさのあまり
顔を真っ赤にして振り返った。
「ありがとう！！」
屋台のほうへ歩きだす彼のあとを追う。
立ち止まって待っていてくれる優しさにきゅんと
しながら、
「あ。」
不意打ちで繋がれた手を
見て
また嬉しくなる。
「あ、あのね！私水ヨーヨーが欲しいな！」
「とってやるよ。」
「うん！！」
赤い水ヨーヨーを右手に
左手は彼の大きな手と繋いで
夏の暑さとドキドキで赤い顔をして
屋台を巡る。
忘れられない夏になる。
「アルトくん」
「なんだ？」
すぅと息を吸って
「大好き。」
にこっと笑う笑顔は
貴方だけのものだよ。
end
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